瞑想は脳を訓練する

科学者たちの間ではMRI(磁気共鳴画像法)装置を使い、瞑想が脳の物質的構造を変えるという科学的な証拠を見つけようとしている。
つい最近までこれはナンセンスだと思われてきた。

 

脳は成人になるとピークに達し、成人後期に萎縮が始まるまで変化しないと信じられてきた。
しかし今日では、私たちのあらゆる行動や体験が実際に脳に変化をもたらすことがわかってきている。

 

実際、瞑想をする人としない人の脳にいくつかの違いがあることを発見している。
海外で行われた実験では、実験者22人と同じ年齢層の非瞑想実践者22人の脳を比較した結果、瞑想実践者の方が集中力、感情の抑制、頭の柔軟性を司る脳の領域により多くの灰白質が存在したと発表されている。

 

一般に脳の灰白質が増加した領域では、情報処理能力が高まるとされる。
瞑想実践者の脳における灰白質の増加が集中力を高め、感情をコントロールし、落ち着いた判断を可能にすると考えている。

 

なぜ瞑想する人としない人の脳に違いがあるのだろう?

 

これは単に訓練の問題である。
神経科学者によれば、私たちの脳は本人がこれまで脳に要求してきたことをある程度反映するという。

 

例えば、ジャグリングを練習している人は、物体の動きの予測に関わる脳の領域での細胞結合を強化する。
猛勉強中の医学生も、記憶に大きくかかわる領域である海馬で同様の変化を示す。
また、数学者は計算と空間的推論に関わる領域により多くの灰白質が見られる。

 

今では多くの神経学者が瞑想の習得は音楽や数学といった知的技能の習得と変わりないと考え始めている。
練習を必要とする他の技能のように、瞑想もまた脳の訓練プログラムなのだ。
日常的に脳を使うことで、神経細胞間の結合が強化され、さらに新たな結合を生む。
数千とある結合におけるこうした小さな変化が、脳構造に目に見える変化をもたらす。

 

この構造的な変化によって、次第にどんな要求にも応えられるような脳がつくられていく。
音楽家の脳は音楽を分析し創造することに長けた脳になる。
数学家の脳は問題解決が得意な脳になる。

 

瞑想する人の脳は何が得意になるのだろう?

 

それは瞑想の種類によって異なってくる。
研究者たちは過去10年以上にわたり、呼吸やマントラに意識を集中する練習をすると、脳はより容易に集中できるようにその構造を変えることを突き止めてきた。
瞑想中に穏やかに受け入れる練習をすると、ストレスに対する脳の抵抗力が高まる。
また、愛や思いやりの気持ちを養いながら瞑想すると、脳は無意識に他者とより深いつながりを感じるようになる。

 

 

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